具体的作業への落とし込み 2

たとえば、乳質。

今、そこの農場の乳質が体細胞は年平均27万くらいだとします。

乳房炎も時々出て、3年に1頭くらいは大腸菌性の乳房炎で死んでいます。
死ななくてもひどい乳房炎で、その乳房は盲乳になってしまいます。
あるいは、乳頭を踏んでしまい、乳房炎で盲乳になります。
体細胞が高い牛の乳房は、個別に搾って廃棄し、バルクには入れていません。

こんな状況の場合、目標とする体細胞年間15万以下、全頭搾乳(体細胞が高いために廃棄しない)を達成することができれば、乳房炎による乳の廃棄はなくなり、体細胞が高いゆえの乳量のロスがなくなり、乳房炎で死亡する牛のロスがなくなり、乳房炎の治療費がやすくなります。

乳房炎での作業の手間や時間が少なくなり、その時間を予防管理に使うことができます。そうすると、30頭搾乳で年間、300万円ほどの増収になります。

では、目標とする体細胞年間15万以下、全頭搾乳(体細胞が高いために廃棄しない)を達成するには、なにをどうすればいいのかを作業に落とし込んでいきます。

「牛床の管理の徹底」などという方針は良く出されます。

でも、徹底というのは、なにをどうすることなのかを具体的に細かく落とし込まなくては、成果が出ません。

「牛床の管理の徹底はしている?」と聞くと、「はい。してますよ!」と返事がきます。

ところが、牛床は汚れているのです。“「徹底している」つもり“なんです。
「徹底」というのは、どんな意味なのか。そこが曖昧なので、徹底できていないのです。

徹底した牛床の管理とは、牛が寝る場所は、乾燥して柔らかくて滑りにくく、糞や尿、漏乳などがない状態を24時間保つことです。

そこまで徹底しているかというと、ほとんどの農場ではできていません。

北海道のある牧場では、無殺菌牛乳を生産しています。乳の風味を損ねないように、加熱殺菌をしない牛乳です。その牛乳を生産するために、そこの農場では牛床管理を毎日数時間やっているとのことです。寝床に糞がひとかけらでもあったら、それを取っています。

それが牛床の管理の徹底なのです。
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by agricoach | 2006-12-19 13:35 | 運営


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