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見える化には質、鮮度、タイミングが大事

「問題発見や問題解決を行なうに必要な情報は、量より質、もしくは鮮度、タイミングに価値がある。」

これは生き物を扱っている農場では特に関係します。

一番は病気です。
下痢にしろ食欲不振にしろすぐに対応しないとひどい場合は死んでしまいます。病気の治療は、もっとも緊急のものですが、それ以外にも「質、鮮度、タイミング」を注意することがあります。

たとえば「乳質」。体細胞が悪くなったとき、バルク全体でいつから悪くなったのか、それがどの牛で起こっているのか、その悪くなった原因はどこなのか、ミルカーの問題か搾り方の問題かエサのカビや硝酸の問題か、それを誰がいつどのようにチェックして、誰がいつから対応するのか。これらのことをしっかり仕組みとして作っていないと、悪くなってしばらくして、「こりゃあ、まずいな!」と思い出してそれから検査に出したりチェックを依頼したりします。

診療所でも、たとえば細菌検査ではなるべく次の日には菌の種類の検査結果をだして、感受性試験は二日後には出して検査結果を治療に生かしなさい、と言われます。

検査しても1週間もあとに「あの細菌は、○○でしたよ。薬は××が効きます」と言っても役にたちません。

「情報の鮮度、タイミング」は管理に関しても同じです。

気温が高くなって食欲が落ちてきたときに、暑さ対策はなにをどのようにするのか、暑さのためにエサの腐敗が早くなって、質が落ちて来ていることや体温が高くなって軽い日射病になっているとき、水の質が悪くなっているとき、刺しバエのために牛が落ち着かず、かたまってしまい牛床が汚れてしまうとき、蹄が長くなって少し蹄病が出始めたとき、肥満の牛ややせ牛が目立ち始めたときなどいろんな牛の管理の部分で「情報の鮮度、タイミング」が重要になります。

人の部分でもそうです。農場のメンバーのだれかが体調が少し悪くなってあるいは人間関係が悪くなって牛の管理に手抜きが出たとき、すぐに対応ができるのか。

農場の中で作業の連携が取れていないと搾乳作業、繁殖管理(発情発見や授精、記録のチェック作業)、畑の作業の手抜きやチェック漏れやミスが起きます。

その時にすばやく対応ができている農場はいいのですが、1~2週間してから対応するような農場では、解決が後手後手になります。
by agricoach | 2007-09-17 05:37 | 見える化


メールは 673258.gtwsbc@gmail.com まで。獣医行動科学研究会 


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