伝言メモ、伝言ノート、伝言ボード。

個人の記録に使うのがメモですが、
農場内でグループで共有するのが伝言メモ、伝言ノート、伝言ボードです。

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数人で作業をしている農場では、仕事の受け渡しが必要です。その連絡がうまくいってないことでミスをしたり、事故をしたり、ロスをしたりすることはよくあります。それを防ぐのが伝言メモ、伝言ノートです。

何号の牛が乳房炎の治療をしたから乳はバケットで搾りバルクに入れないとか、
何号の牛は治療中だから治療を継続するとか、
機械の修理を頼んだから午後から修理のために使えないとか、
何号の牛は発情で授精師には連絡済みとか、
何号の牛はお産が始まったので注意が必要などの
農場作業で連携しなければいけないことを書きます。

作業に入る人は、この伝言メモ、伝言ノートを見て作業に入ります。
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# by agricoach | 2007-09-21 05:38 | 見える化

悪い情報の見える化


「異常や問題は本来見せたくないのもである。しかしこうした”悪い情報”こそ”見える化”する価値が高い。悪い情報こそ早く ”見える” ようにする。」

脳科学者に言わせると、人間の脳は見たくないものは見えないようになっているそうです。

目の前にあっても意識したものしか見えない。頭の中に他のことがあれば見えないそうです。

例えば、「今までどうりに収入が入って、どうにか生活をしていけるんだ。お金の心配は母ちゃんの仕事だ」という気持ちが強いと、今後、濃厚飼料の値段が上がり続け、乳価は上がらないという現実が見えません。通帳にお金がないということが実感できません。

そうなると危機感がなく今の牛の成績が悪いこともそれほど見えません。見えなければ対策をとる必要を感じないので、変わりません。

病気がちょくちょく出て牛の調子がよくないなどの悪い情報は見たくありません。
農場のメンバーの不満も農場長にすれば聞きたくありません。

農場のメンバーは「牛の調子が悪い」「体細胞が高くなってペナルティーを取られた」「仕事の連携ミスで牛の調子が悪くなった」などというと農場長に怒られるので悪い情報は言いたくありません。

また、「給料が安い」「仕事の段取りが悪い」「自分ばかり仕事が多くて農場長は仕事が少ない」などの不満も農場長にしてみれば聞きたくない情報です。

農場の従業員が「悪い情報」を言ったとき、農場長が「そんなことはどうしようもない」とか「そんなことはお前の責任だ」とか「文句ばかり言わないで仕事をしろ」とか「なぜ失敗したのか、お前の作業の仕方が悪い」とかを言われると従業員は「悪い情報」をだんだん言わなくなります。「悪い情報」を言うと農場長から怒られるので、自分を守るために言わなくなります。

まず、農場長の仕事は「悪い情報」をすぐに出せる環境を農場内に作ることです。そのためには「悪い情報」を聞いたら、農場長は「そんな言いにくい事を言ってくれて“ありがとう”」と言わなければいけません。そのためには農場長は「悪い情報」の価値がどれくらい高いかを認識しなければいけません。

「悪い情報」をひとつひとつクリアしていければ、農場長にとっても、従業員にとっても牛にとっても、消費者にとってもすばらしい農場になるからです。

つまり牛が健康で収入が上がり従業員が楽しく働けて健康で安全な生産物を出荷できる農場です。

「悪い情報」はそれくらい価値があると思えば、腹の立つのをグッと飲み込んで、それを言ってくれれた従業員にまず「ありがとう」を言わなければいけないのです。
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# by agricoach | 2007-09-19 06:09 | 見える化

見える化には質、鮮度、タイミングが大事

「問題発見や問題解決を行なうに必要な情報は、量より質、もしくは鮮度、タイミングに価値がある。」

これは生き物を扱っている農場では特に関係します。

一番は病気です。
下痢にしろ食欲不振にしろすぐに対応しないとひどい場合は死んでしまいます。病気の治療は、もっとも緊急のものですが、それ以外にも「質、鮮度、タイミング」を注意することがあります。

たとえば「乳質」。体細胞が悪くなったとき、バルク全体でいつから悪くなったのか、それがどの牛で起こっているのか、その悪くなった原因はどこなのか、ミルカーの問題か搾り方の問題かエサのカビや硝酸の問題か、それを誰がいつどのようにチェックして、誰がいつから対応するのか。これらのことをしっかり仕組みとして作っていないと、悪くなってしばらくして、「こりゃあ、まずいな!」と思い出してそれから検査に出したりチェックを依頼したりします。

診療所でも、たとえば細菌検査ではなるべく次の日には菌の種類の検査結果をだして、感受性試験は二日後には出して検査結果を治療に生かしなさい、と言われます。

検査しても1週間もあとに「あの細菌は、○○でしたよ。薬は××が効きます」と言っても役にたちません。

「情報の鮮度、タイミング」は管理に関しても同じです。

気温が高くなって食欲が落ちてきたときに、暑さ対策はなにをどのようにするのか、暑さのためにエサの腐敗が早くなって、質が落ちて来ていることや体温が高くなって軽い日射病になっているとき、水の質が悪くなっているとき、刺しバエのために牛が落ち着かず、かたまってしまい牛床が汚れてしまうとき、蹄が長くなって少し蹄病が出始めたとき、肥満の牛ややせ牛が目立ち始めたときなどいろんな牛の管理の部分で「情報の鮮度、タイミング」が重要になります。

人の部分でもそうです。農場のメンバーのだれかが体調が少し悪くなってあるいは人間関係が悪くなって牛の管理に手抜きが出たとき、すぐに対応ができるのか。

農場の中で作業の連携が取れていないと搾乳作業、繁殖管理(発情発見や授精、記録のチェック作業)、畑の作業の手抜きやチェック漏れやミスが起きます。

その時にすばやく対応ができている農場はいいのですが、1~2週間してから対応するような農場では、解決が後手後手になります。
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# by agricoach | 2007-09-17 05:37 | 見える化

従業員の勉強会

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これは私が行っているある農場で、自らが勉強会をしているところがあります。
そこの農場長が、「これは使いやすいかも」と思った
「あたりまえだけど、なかなかできない仕事のルール」という本から
毎日1つの項目 2ページをコピーして、農場のメンバーで
読んで、感想を言って、その感想を紙の裏に書いて、
次の日に気をつけることを考えています。

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これは、事務所の入り口のガラスに貼ってあるメモです。
従業員のその日の気をつけることをメモに書いて貼ってあります。

出入りのたびに目に付いて、非常に効果的です。
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# by agricoach | 2007-09-15 07:11

セミナー2回目 その4

さらに、アイメッセージの問題です。


次の文章をアイメッセージに変えてください。
どんな状況での話かは、自分で設定していいです。
できる問題だけでもいいです。
ひとつの問題に答えはひとつではないので、いくつでもいいです。


第一問

「こんなところにカバンを置きっぱなしにして!どうしてそうなの?自分の部屋に持って行きなさい!」


第二問

「自分でやりたいことがわからないなら、ここに来る必要はないよ。帰ったら!」


第三問

「また失敗した! 何回失敗したらわかるんだ! バカかお前は!」
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# by agricoach | 2007-09-06 22:14

セミナー2回目 その3

伝えるときに、特にだいじになることが
「 I メッセージ」です。

I (アイ=私)メッセージはよく言われていることです。

つまり、
「あなたは、○○すべきだ!」とか
「あなたは、どうだこうだ」とか言うのは 「YOU」メッセージです。

YOUメッセージでは、聞いている人は、
自分が責められてしたり、非難されていると思ってしまいます。
自分を認めてもらっていないように感じます。

アイメッセージとは、
「私は、あなたがそうすることを、○○と思う」 
というように、「私」を主語にして話すのがアイメッセージです。

アイメッセージのポイントは
自分の気持ち、考えを伝え、断定はしない。
自分がそう感じた状況を伝える。
ことです。

それではここで、練習問題です。

次の言葉を アイメッセージに変えてください。

問題1

「汚さないようにしてください」

問題2

「おしゃべりしないようにしてください」

問題3

「黙っていたらわからない。何か言ったらどうだ!」

さて、みなさま

どう答えます。
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# by agricoach | 2007-09-04 23:38

セミナー2回目 その2

「過去と他人は変えられない」という言葉があります。

今回のセミナーの中で、
「過去と他人は変えられないけど、過去と他人を見る自分の意識は変えられる」
という言葉がありました。

意識を変えることで、見方が変わります。
そうすれば、自分の言葉や行動が変わると言うことです。

「なになにしなければいけない」とか
「なになにでありべきだ」とかの意識が
自分自身を縛ったり、他の人に対して悪い感情をもったりするからです。

「プラス思考で」ということも、いろんな講座やビジネス関係でも言われることです。
ところがなかなかそれができないのは、「自分自身の意識」が変わってないからです。



今回の実習の「伝えるスキル」のなかでメラビアンの理論がありました。
コミュニケーションでは、言葉は7%、声の大きさトーン(耳)が38%、
表情しぐさ(目)が55%というやつです。

改めて聴いて、なるほどと思いました。

ビジネスでも個人でもメールでのやり取りは、
「相手に誤解を与えるので書き方に気をつけなさい」
とよく言われます。

確かに、文字だけを読んだりしても
相手の気持ちがよくわかりません。

怒っているのか、少し不満に思っているのか、まったく気にしていないのか
どうでもいいと思っているのか、半分ジョークのつもりで言っているのか
などの感情は伝わりにくいと思います。

そのために、自分で悪いように解釈して、
関係がギクシャクすることも多々あるようです。


相手からメールの返事がこなかっただけで
「怒っている」と思い
気まずくなることもあります。


なるほど、コミュニケーションでの「言葉」は7%なんだ!
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# by agricoach | 2007-09-03 06:07

セミナー2回目

先日、コミュニケーションセミナーの2回目を受けました。

今回のテーマは、「伝える技術」

話をすることのベースにあるのは、その人の考え方です。
まず、「OKグラム」で「基本的人生態度」を知る実習をしました。

これは、40個の質問に答えて、その答えから
「他人に対してOKと感じている度合い」と
「自分に対してOKと感じている度合い」を数字化します。

それを、紙のうえのグラフに書き落として、自分の考え方の位置が
どこにあるのかを調べました。

ある物事は起きて、あるいは話をするとき
個人の考え方や価値観が感情を左右させて
それが行動や、発言になります。

この考え方が自分自身を不自由にさせている原因です。

たとえば、
自分より他人の要求を満足させるべきだ。
人の要求を断るべきではない。
断ることは傷つけることだ。
人には親切にすべきだ、人には認められるべきだ。
よい人間素直な人間であるべきだ。
人の期待を裏切ってはいけない、人を喜ばせるべきだ。
協力はなにより大事だ。
人に迷惑をかけてはいけない。

自分の人生の役割に捕らえられる思い込みには、

役職者なら、誰から見てもそれらしく見えるように振舞うべきだ。
役職者なら重要な人たちから絶対に認められなければならない。
女性は献身的であるべきで、怒ってはいけない。
主婦なら夫や子供の世話はすべて自分の責任だ。
母親ならどんなに身体の具合が悪くても子供の面倒を見るべきだ。
妻として夫に従順であるべきだ。
父親は偉くなくてはいけない。
父親には他の家族が絶対服従すべきだ。
父親の意見なくして何も決定してはいけない。
夫として強くたくましく生きなければいけない。


これらの思いや考え方が自分を不自由にしています。
これが、自己表現として
「攻撃的」な自己表現になって出てきたり
「非主張的」な自己表現になってきたり
「アサーティブ」(自他尊重)ば自己表現になってきます。


                                つづく
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# by agricoach | 2007-09-02 06:36

”顧客の声”

アイスクリームやチーズなどの乳製品を加工している農場では、文字通り「”顧客の声”は間違いなく経営にとって最も重要な”資産”のひとつ」です。


[味が薄い]とか「風味がない」とか「汚れた農場の牛の乳は飲みたくない」などの消費者の声は、今からの乳製品あるいは農場のなにを変えなければいけないかの、貴重な情報なのです。

会社では、顧客の声をお金を出してでも集めようとしています。顧客の不満や提案にいかに答えることができるかどうかが、会社が生き残れるかどうかの分かれ道だからです。

その点についてほとんどの農場では、その“声”に耳を貸してはいません。「そんなの無理だ」とか「文句を言うな」とかの一言で、それ以上どうするかなどの対応はしていません。

農業分野にありがちなのが、「うちの製品の品質は絶対に間違いがない。これで売れなければ消費者が悪い」という思い込みです。ある蕎麦の生産農場のことです。

100%純のそばを作っています。「これだけのそばは日本中どこにいってもない」という自負はあるのですが、売れないそうです。

消費者の声をよく聞くと、包装が大きすぎて、家族用には不向きであったり、純すぎて硬く、子供に食べさせにくかったり、使った調理器具の掃除が大変だったりしたそうです。

そこで生産農場は改良を何回も加え、試作品を消費者にモニターしてもらい、さらに改良して商品化して売れ出したそうです。

一般の食品会社では当然に行われるこのような工程を、普通の農場ではしません。

何回も試行錯誤を繰り返して、作り直して消費者の声を聞いて、という工程を経ることができればいい品質の売れる商品ができます。
つまり付加価値が付いた、少々高くても買いたいと消費者が思う商品になります。
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# by agricoach | 2007-08-19 17:14 | 見える化

農場のメンバーの声

「”顧客の声”は間違いなく経営にとって最も重要な”資産”のひとつ」

乳製品を加工していない農場では、顧客というのは直接いませんので、「農場のメンバー」に置き換えてみましょう。

メンバーの声は間違いなく経営にとって最も重要な資産のひとつです。メンバーの声というのは、農場内に起こるいろんな状況に対する不満とか提案とかです。

農場長(家族でやっている農場では父ちゃん)にとって従業員(息子や母ちゃん)の不満は聞きたくありません。

「仕事がきつい」とか「休みが欲しい」とか「もっと楽な管理がしたい」とか「病気が出ないようにすれば仕事が楽になる」とかの不満とか提案は農場にとって貴重な情報です。

「どうすれば休みが取れるようになるのか」をすごく考えて数年間対応すれば、きっとできるようになります。パートを入れるとか従業員を雇うとかヘルパーを入れるとか、もっと作業を効率化して短い時間で済ませられるように計画するとか、いろんな方法と対策が考えられます。

このように考えると、従業員の不満や提案というのは貴重な資源になるんです。
いろんな不満を解消できた農場ほど、理想的な農場に近づきます。

だから、「不満」は大事なものなんです。

「不満」を言ってくれる相手は、自分にとって貴重なことを言ってくれているのです。
「不満を言ってくれる相手」はこれから大事にしましょう。
「不満を言ってくれて、ありがとう」と言わなければいけまさん。

けっして、頭ごなしに「うるさい!バカ野郎!」なんて言わないでください。
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# by agricoach | 2007-08-18 21:25 | 見える化

コストパフォーマンスの四天王:メモの技術

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「メモ」「日誌」「ミーティング」「整理整頓」が農場内のコストパフォーマンスの四天王です。

この「コストパフォーマンス四天王」の経済効果は、古いトラクターを新しくしたくらいの効果があります。トラクターを新しくするには数百万円かかりますが、「四天王」を利用するには数百円です。

付箋やメモ帳は100円ショップに行っても手に入ります。

メモはなぜ必要なのでしょう?

「“頭の中には3個まで”の法則」というのがあると私は思っています。頭の働きのいい人は、いっぱい入りますが普通の人は、何かをしながら考えられるのは3つまでです。
たとえば農場で作業しながら何かを考えていたとしましょう。

「今日帰ったらあのテレビを見よう!」と
「帰り道にあのお菓子屋でケーキを買って帰ろう!」と思っていると、あとひとつです。

そこで「何号の牛が発情だから、授精師に連絡しなくてはいけない」ということを覚えておくと、頭にはもう3つになり頭に入りません。
農場の作業のとき「ミルカーの調子が悪いので、点検を頼もう」と思っていても、事務所に帰ったら授精師への連絡は覚えていますが、ミルカーの点検のことは忘れています。

私なんかもこんなことは日常茶飯事です。

それを解決するのが「メモ」です。

専門用語で、「外部記憶装置」といいます。仕事の途中に何かを思いついたらすぐにメモをする。

これはメモ帳でもいいし、付箋でもいいし、ICレコーダーでも携帯電話の録音機能でもいいです。

車の運転中にも思いついたときはすぐにメモします。運転中に私が使うのはICレコーダーです。

車の停車中には付箋も使います。付箋をメモの代わりに利用しています。
仕事中に思いついた事や、忘れたらいけないことなどを付箋に書いて、車の中に貼っておきます。

これは、思い付いた事の「見える化」です。
次にやる仕事や忘れてはいけない事、仕事中に思いついたことなど、「見える」ようにしておくには、最適な道具です。

なにしろ、「安い!」。100円で売っています。これほどコストパフォーマンスがいい道具は、農場にはありません。
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# by agricoach | 2007-08-17 06:32 | 見える化

見える化2


たとえば乳検成績。毎月それぞれの牛の乳量、乳質、年間の個体乳量など有効な情報が載っています。農場のある人だけは、大まかに知っているのですが、他の人は知りません。

だからどの牛を次に淘汰するとか、バルクの体細胞が高い原因はどの牛かなどのことをメンバー全員が知ってなくて、対応も徹底できません。

農場の中で見ていく主な数字としては乳検情報、繁殖情報、経理です。いろんな技術情報誌でその読み方、対応のしかたは紹介されています。

みんなで「見る」ための仕組みは、まず、ミーティングから。その中で、どの数字をどう直していくのか、そのためには誰が何をするのか。
それを毎週確認することで、農場の進み具合は違ったものになります。

遠藤功氏の本「見える化」は農場でも利用できる有効な話がいっぱい出ています。
「現場が混乱するほど情報やデータが氾濫してしまうような”見える化”はだめである。」

乳検情報には数字がいっぱい載っています。あれだけ数字があれば見る気がしなくなるのは私だけではないでしょう。最低限農場で見るべき情報はなんでしょうか?

毎月の出て行くお金と入ってくるお金。毎日の乳量。バルクの体細胞数。毎週の受精率と受胎率。これだけは農場の事務所の目に付くところのボードに大きな字で書くべきです。

もし、あなたの農場で「見える化」をどうするかと考えたとき、農場では何がどの程度のタイミングで見えていなければいけないのでしょう。
そして、現状はどの程度見えていて、見えていないものは何か、もっと見るべきものはなにか、そういったことを洗い出すのが見える化の第一歩です。

「農場の状況の見える化」とは、生産物の状況(乳量、乳質、体細胞、子牛など)牛の状況(病気、繁殖状態、BCSなど)お金の状況、いくら入って、いくら出て行くのか、物の状況(畑の状態、自給粗飼料の状態、機械、ミルカー、トラクター、ミキサーなどの状態)人の状況。不満はないのか、どんな不満を持っているのか。

農場の経営の考え方。頭数を増やして量でいくのか頭数は増やさずに質を高めて、あるいはアイスクリームやチーズなどに加工して付加価値を高めていくのか、安全を高めて付加価値を付けていくのか、地域の教育の場として農場を提供するのかなどの将来の計画とその進捗状況が見えているか。


次に「お客さんの見える化」。
もし、あなたの農場がアイスクリームなどの乳製品加工をしているなら、市場や顧客の動向や希望、商品やサービスに対する反応、満足度が見えていなければいけません。

たとえば、お客さんの感想で「最近、牛乳の味が少しおかしい」とか「最近、アイスクリームの味が薄くなった」とか「あまりおいしくないから他のお店で買おう」などの情報が見えていなければいけません。

それと同時に、お客さんの側からも農場や乳製品が見えるようになければいけません。つまり、農場の牛がどんなものを食べて、どう管理さて、どのように加工されて、品質はどうなどということがお客さんに見えなければいけません。
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# by agricoach | 2007-08-14 06:08 | 見える化

見える化


遠藤功氏の書いた「見える化」という本があります。
これは多くの会社でも注目された本で、会社内の問題を解決するために「見える化」というキーワードを使って解説したものです。これは農場でも、まったく同じように使えるやりかたです。

「組織の問題を見える化する。見えない課題(ゴミ)は処理できない。失敗や事故、クレームなどの悪い情報は見えるようにしたくないのが人間。一部の人間が「見える化」を実行しても、本気で見ていない人がいたら意味がない。

「見える化」の実現には、「見せよう」「見よう」という意思を持った人つくりが不可欠。
問題の解決が人によって違っていたら、解決に向かって知恵を出し合うことができない。
組織の全員が共通認識を持つことが真の「見える化」の目的です。」

これは遠藤功氏の言う「見える化」です。農場内の「見える化」をいかにするか。

「見える化」するための必要なチェック項目は、事務所のレイアウトは、農場のメンバーの体制は、など「見える化」という観点から農場内を整理する必要があります。
農場内ではいろんなデータ、繁殖、乳質、経費などの数字が出ているのですが遠藤氏の言うように「一部の人間が「見える化」を実行しても、本気で見ていない人がいたら意味がない。」これが農場に実態ではないでしょうか。

たとえば、お金の動き。農場の財布のヒモを握っているのは多くの農場では、ばあちゃんか、かあちゃんです。エサ代がどうなっているか、乳代がどうなっているか、毎月の経費がどうなっているか、機械の購入費や修理代はいくらか、農協の通帳にいくら残っているかは財布のヒモを握っている人は知っているのだけど、他のメンバーは知りません。

よくある話ですが、お父ちゃんは機械が好きで新しい物が出るとすぐに欲しくなります。
ところがお金のことを考えていないので、あとで経理担当者は苦労します。
また、農場外のつきあいでよく出方があります。地区の集まり、消防団、酪農組合、SAP、PTAなどの集まりで飲み会があると2次会3次会といくらでもお金を使ってしまいます。農場の交際費というのもバカになりません。年間を通すとかなりの額になります。でも経理を担当していないとこれはわかりません。農場としてお金が足りない、経営が危ないと言っても、経理をやってないメンバーには危機感がありません。
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# by agricoach | 2007-08-12 21:04 | 見える化

理念って、なんのこっちゃ


「自分でも飲みたい牛乳、子供や孫にも飲ませたい牛乳をつくることを最優先する」という理念を持った農場はどうでしょう。

自分の孫にも飲ませられる牛乳を作るためには、乳質をどうやって高くするかを考えるはずです。

抗生物質が入ってしまったり、乳房炎の乳が混じったり、体細胞基準がどうにかぎりぎりにクリアするような乳では、孫に飲ませられません。

つまりは「健康な牛から搾る」ことになります。
ところが農場に行くと「健康」な牛が少ないのが現状です。
乳房炎の牛、種がつかない牛、太った牛、やせすぎた牛、蹄が痛い牛、餌食いが落ちている牛、体細胞が15万以上の牛などは「健康」とは言いません。

こんな牛が農場の半分以上を占めているところもめずらしくはありません。

「孫にも飲ませたい牛乳」とは、究極のところ「無殺菌でも飲め、味や臭いもよく、体にいい」牛乳でしょう。
「こんな牛乳を作るんだ!」という理念が徹底した農場では、少々の難儀な作業も手を抜かず、きっちりした質を保って作業ができます。


「地域の人に喜んでもらえる農業、生産物を提供する」という理念を持っている農場はどうでしょう。
多くの酪農場では、乳を搾って乳業会社に売ればそれで仕事は終わりです。
自分の牛乳がどこでどうなって誰が飲むのかなどには、あまり興味がありません。

最近の農業の傾向として、大規模化、企業化して収益をあげるやりかたと、消費者とつながった、たとえば産直店、農家自身が運営する「田舎市場」のような形態が増えています。

野菜などの作物では、それを食べた消費者の声を直接聞くことができます。
「あれ、おいしかっよ!また今度買いに来るからね!」と言われるとうれしいものです。

他の人から喜んでもらえることは、すべての人にとってうれしいことです。それがあると「よし!また、いいものを作ろう!」という気持ちになります。

一方、酪農では、自家で生産加工までやっている農場以外では直接消費者の声を聞くことはありません。
そのため「自分が作っている牛乳は、こんなに人に喜んでもらえている!」と実感できないのです。

一部の酪農場では、アイスクリームやチーズなどを加工して、非常に質の高い商品を作り、消費者に提供して、高い評価を得ている農場もあります。

そんな農場では、「他の人からの喜んでもらえた」ことがすごく大きな力になります。「他の人からの喜んでもらう」ために、難儀な仕事も手を抜かずに質を高くすることができます。

もちろん、今、乳製品を加工してうまくやっている農場も1年や2年でできたのではありません。10年も20年も前から取り組んで今があります。北海道のある農場では、自家産のチーズを作り、国際コンクールで賞を取ったり、東京の一流のレストランのシェフから珍重されるほどの品物を作っています。

「地域の人に喜んでもらえる牛乳、乳製品を提供する」「おいしいと言って喜んでくれる笑顔を作る」という理念があれば何年かかっても地道な努力と行動で達成することができます。
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# by agricoach | 2007-08-10 14:06

「理念の徹底」? なんのこっちゃ?

「理念を徹底させなければ、いい運営はできない」と言われます。でも、理念を徹底している農場は、残念ことに、少ないのが現状です。

「”理念” なんてそんなのもがあっても、農場がよくなるの?」とか「”理念” なんぞ、屁の役にも立たない!」とか「”理念” じゃ食えない!」とかの声が聞こえてきそうです。

酪農場での、理念とはなんでしょうか?農場によって、違ってくるでしょうが、たとえば、「徹底的に、牛のためになることを優先する」とか「自分でも飲みたい牛乳、子供や孫にも飲ませたい牛乳をつくることを最優先する」とか「地域の人に喜んでもらえる農業、生産物を提供する」などでしょう。

「牛のためになることを優先する」という理念があれば、とにかく、牛にとってストレスになることを、いかに取ってやってきれいで、乾燥して、空気がよく、ゆっくりした環境を作れるかに作業の中心を置きます。

牛のとって悪いこと、質の悪いエサ、牛の荒い取り扱い、痛み、ミルカーの不備、搾乳手順の不備、群のストレス、硬くてきたない寝床、牛舎の暑さ寒さ、臭いなど農場にいっぱいあるストレス要因を、どれだけ取り除けるのか。

どんな、会社でも仕事では多くの問題や壁にあたります。毎日の仕事は、ある面単調な繰り返しで、地道な部分もあります。うまくいかないと、諦めたり、適当にやったりしてしまいます。すると、会社の成績は全くよくなりません。

そこで登場してくるのが、「理念」 なんです。しっかりした理念がなければ、難儀な仕事や壁に向かっていくエネルギーが出ないのです。牛の寝床をきれいに乾燥させるなどという、めんどうな仕事を、根気よく続けていくのは、大変な労力と精神力がいります。

それができないと、「根性がないから」 とか 「性格だからしょうがない」 とか言って、自分の限界を超えられません。

それが、そのまま牛の成績になってきています。何年たっても、何十年たっても、同じことを繰り返してしまいます。
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# by agricoach | 2007-08-10 04:38

韓国からの学生

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先日、韓国からの留学生が来ました。
これは「からいも交流」という民間の国際交流をするグループの行事でした。
都城近郊では、中島さんという酪農家が中心となり活動しています。

今回は、韓国から数名の学生が来まして、1軒にひとりずつ2週間のホームステイをしました。

その期間の間に、中島牧場の広場で「からいも祭り」をしました。

バンド演奏やカラオケ、韓国の学生の歌、ひょっとこ踊り、ハワイヤンの踊りなどの出し物があり、焼肉、焼きそば、そうめん流しなどで楽しみました。

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一番こどもたちに人気があったのが、小鹿です。
こどもがまわりに寄ってきて、ひっぱたり抱っこしたり、触ったりで
大人気でした。
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# by agricoach | 2007-08-09 06:00

聴くこと

27日の都城でのコミュニケーションセミナーで教わった「聴く」ということは
改めて勉強になりました。

すべての人のほとんどの会話が、自分の側からの発言だということです。

相手が何か言ったときも、自分の考えや感じ方、アドバイスなどを言ってしまいます。

たとえば、相手が何か失敗して落ち込んでいるときは、「気にせんでいいよ!」と
なぐさめます。

これは自分の側からの発言で、そんなことは気にしなくていいよ、次に頑張ればいいじゃないのという自分の気持ちを言っています。

相手が怒ったときも、悲しんだときも、喜んだときもなど、
相手をなぐさめたり、ほめたり、アドバイスしたり、提案したり、祝福したり。
これは、自分の感情や考えを言っています。

「相手の世界で共感する」ことの大切さが「聴く」の基本なんですね。

いくら「聴くスキル」
たとえば、相手の目を見る、うなずく、相槌をうつ、姿勢を正しく、表情をにこやかになどの
聴くスキルを勉強しても、
まず「相手の世界で共感する」「質問の前に相手を受け止める」
ことができなければ、いけないことを今回のセミナーで知りました。

これは、前から理屈としては知っていたのですが
具体的にはどうゆうことかを理解していませんでした。

農場に行って農家が
「仕事の休みがなくて、疲れる。集中力が無い時に失敗をしてうまくいかない」
「牛の調子が悪く気分が落ち込む」
「家族がうまくいかないと、仕事が面白くない」
「父親はいつも細かいところまで命令するのが嫌だ」
などと話が出たとき、
今までなら、アドバイスをしたり、なだめたり、励ましたり
他の農場の例をだしたりして、どうにか元気になってもらおうとしていました。

でもその前に、相手を受け止めることが必要なんですね。
これから気をつけます。
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# by agricoach | 2007-07-30 06:34

セミナーはしご

27日は、セミナーをはしごしました。

昼間は、鹿児島で門平先生のセミナー。
夜は、都城でコミュニケーションセミナーを受けました。

コミュニケーションセミナーは都城市主催で無料でありました。
講師は、宮崎の黒木陽子氏で、今回は「聴く」がテーマでした。

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今回のセミナーで一番ためになったことは
聴くときに、「相手の感情をだいじにする」ことでした。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

相手の気持ちを注意深く聴き取り、それを伝え返すことで、相手の内面の世界をこちらが理解していることを示します。

方法
1:相手が言葉で表現している気持ちを注意して聴く。
2:相手が明確に気づいていない気持ちも感じ取るようにする。
3:相手の態度や表情および声の調子などにも注意する。
4:感じ取った相手の気持ちを出来るだけ自分の言葉で明確に、簡潔に伝え返す。
5:自分が理解したとおりでよいかを、相手に確認する気持ちで伝え返す。

                               セミナー資料より
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

ついつい、相手の話を聴くと、その次に自分の考えや感じやアドバイスを言ってしまいます。
質問する前に相手の気持ちを受け止めて、相手に「理解してもらえているんだ」という気持ちを持ってもらった後に、質問をしなければ、相手は自分が責められているように感じます。

私もついつい自分の考えから発言をしていました。

ここでセミナーで出た練習問題です。

次の文章を読んで、その気持ちを伝え返す応答を書いてください。

1:課長にはうんざりです。細かいところまでいちいち命令するのです。

2:今回の資格試験は絶対合格だと頑張ったのにだめでした。ほんとにがっくりです。

3:今の職場ではうまく友人ができなくてね、昼休みいつも一人なんだ。

以上の3つの言葉にあなたは何と言いますか?

答えは、コメントに書いてください。
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# by agricoach | 2007-07-27 22:40

疫学講義

27日は、鹿児島で平成19年度家畜共済獣医師研修会がありまして、
帯広畜産大学の門平先生の講義と実習がありました。

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午前中は、疫学の講義で午後は、ワークショップでした。

始まる前に門平先生は、参加者の年齢が高いと、コミュニケーションが不得手なので
グループ活動をしても、どうなるかと心配されていましたが、
参加した獣医師は、予想外に若く、グループ活動も、まあまあの盛り上がりでした。

ワークショップは、KJ法で問題をどうやって解決するかという定番のものでしたが、
若い獣医師は今までやったことがなかったようで、この手法があることは役に立ったと思いました。
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# by agricoach | 2007-07-27 22:08

繁殖実習

先日、O牧場で第4回目の勉強会をしました。
今回は、ト場より子宮と卵巣が20頭分手に入り、
それを使って、実習をしました。

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現物を見て、直検の練習や受精の練習をするのが一番効果があります。
子宮と卵巣を黒いビニール袋に入れて、直接目で見ないで触診することをして
その後に目で見て、自分の記録したことと違うかあっているかを確認しました。

中を開いて、頸管や子宮の構造を見ることで、より理解ができたと思います。

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繁殖の実習には屠場の材料を使うことは、一番のお勧めです。
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# by agricoach | 2007-07-24 06:26

NDK千葉の会

NDK(農場どないすんねん研究会)の勉強会が千葉でありました。

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名古屋の南山大学の先生による「コミュニケーション学講義」でした。
理論と実習を交互にやって、みんな新鮮な理論を勉強しました。

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農場でのワークショップの実例を、わかりやすくメンバーどうして披露して
お互いに使える技術を勉強しました。

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夜は、飲み方をしながらグループごとに
「動かない農家を動かすには」というテーマで劇をつくり演じました。
役者が多く、非常に盛り上がりました。
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# by agricoach | 2007-07-17 22:51

「当たり前のことを当たり前にやる」をカウコンフォートからみてみると

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ここ数年、牛飼いの一番の要点は、「いかにストレスなく快適な環境で飼うことが、
免疫力を上げ、薬に頼らず、生産性が高くなる。」と言われています。

昔から、牛は運動場に出してゆっくりさせる、ことを篤農家は行なってきました。

特に暑い夏場の夜は牛舎よりも涼しい運動場に出す農家が成績がいいことは多くの人が知っています。
また、乾乳期は、乾いた柔らかな牛房で放し飼いにすることも多くの人が知っています。
乳房炎の予防にも、乾いてきれいで快適な牛床にすることは勧められていることはほとんどの人が知っています。

特に子牛のいる環境。

子牛のいる場所が、風通しが悪かったり、サイロの風下だったり、糞尿の取り出し口の近くだったり、雨が振り込んでくる所だったりすると子牛の調子はよくなりません。

うちの近くの農場でもはっきりと良し悪しが表れます。

空気が悪かったり、床が湿ってジュクジュクしていたりすると、完全に抵抗力が落ちます。
下痢したり、肺炎になったり、発育不良になります。

例を挙げると、親牛の入る牛舎の横で、周りはブロックで囲まれて風通しが悪く、親の糞尿の臭いが流れてくるところがありました。
そこでは、床の管理はきれいにしているのですが、下痢が出たり肺炎になったりします。

ある農場では、サイロの風下に子牛のハッチがあります。
サイロを詰める時期になると詰めた後にサイロからすごく臭い汁が出てきます。
その汁が出てくると確実に子牛の下痢が始まります。
人間が嗅いでも、すごく臭く、24時間この臭いを嗅いでいると確実に頭痛、吐き気、肩こり、体のだるさが起こります。

こんな臭いがしたり、雨で床が濡れたり、暑さ寒さがきびしい環境の農場でここ数年、子牛の場所を変え、ハッチを変えた所は、かなり病気がなくなりました。

床の管理も「乾いて柔らかく乾燥している床がいい」ことは、ほとんどの人が知っています。
ところがこの「当たり前」を実行している農場は少ないと思います。

十年から数十年も、高い薬を使ったり、病気の子牛の世話をしたり、発育不良の子牛をセリに出したりしていたのが、子牛のハッチの掃除や水の管理、床の管理はしっかりしてくると、ウソのように手間がかからなく、発育も良好になりました。

子牛の管理では、「当たり前を当たり前に」がすぐに子牛の成績に直結しています。
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# by agricoach | 2007-07-09 22:00 | トヨタ風「最強の社員」

アイデアマラソン

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7月6日。都城でアイデアマラソンのセミナーがありました。
アイデアマラソンは樋口健夫氏が、提唱する手法です。

とにかく毎日アイデアをノートに書き出すことで、思考を深くする手法です。

ノートの重要性は、
書くことで覚える。
書くことで整理整頓する。
書き留めて次を考える。
ミスやポカをなくす。

ことです。

頭の使い方として、覚える部分はノートに考える部分は頭に
役割を分担することです。

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後半は、グループに分かれて実習をしました。
「祭り」のテーマで各自が考えて、グループで発表しました。

今回のセミナーで一番役にたったことは

「フォローアップをセミナーの後まで続ける」ことです。
どんなセミナーでも、1回でマスターできることはありません。
セミナーが終わったあとも、参加者とネットでつながり、
経過や実際をフォローアップするかどうかは
大きな違いになります。
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# by agricoach | 2007-07-08 06:48

「当たり前のことを当たり前にやる」を堆肥つくりからみてみると。

「当たり前のことを当たり前にやる」を堆肥つくりからみてみると。

堆肥つくりの基本はよく知られています。

まず堆肥に積むときは、糞尿の水分を60~70%くらいにします。
そして、切り返しを3ヶ月の間に数回やります。
初期の発酵をよくするために、ポンプで空気を入れて
初期に温度が70度以上に上がるように、発酵をうながします。

この水分含量、切り替えし、初期発酵をしっかりしないと
いい堆肥はできません。

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この写真は、堆肥盤に溝を切って、中にパイプを入れ
そこからポンプで空気を送り込むやつです。
堆肥場にはよく使われています。

ところが、最初の頃はいいのですが、しばらくすると
多くの堆肥場で、せっかく作っているこの仕組みが、
パイプに穴が詰まって、うまく空気が出ていないのです。

堆肥を切り替えした時に、溝掃除をして固くなった部分をほぐしてやり
穴から空気が出やすいようにしてやることは必要なことです。
「設備を作ってしまったら、それでOK」と思いたいところなのですが、
現場を見てみると、うまく動いていないのです。

そのため、せっかく初期の発酵を促して堆肥の温度を上げるために作った装置が
働いていなく、いい堆肥ができていません。

糞尿は、初期にしっかり温度が上がらないと、後で発酵した堆肥に混ぜても
うまく発酵しません。


「水分を調整しなさい」ということも、みんなよく知っています。
ところが多くの農場で、ベタベタの糞尿を積んでいるのです。
そのため、初期からほとんど温度が上がっていません。

特にフリーストールの農場では、固液分離している農場や、
水分調整のために充分にノコクズを入れている農場以外は
まともな堆肥ではなく、ベタベタ糞尿が流れ出しています。

つい、「これを混ぜればいい堆肥ができますよ!」という
薬屋さんの売り込みに釣られて、簡単に混ぜればいいという商品に
手を出すのですが、金がかかる割には、いい堆肥になりません。

それよりも、基本の、「当たり前のことを当たり前にする」ことが
いい堆肥を作ることになると思います。
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# by agricoach | 2007-07-01 05:56 | トヨタ風「最強の社員」

農場内の「気」の流れ

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東洋医学の、「流れ」というキーワードを農場で考えてみると。
漢方では「気」の流れが重要視されています。

農場では、農場のメンバーが元気で、「気」が充実してなければいけません。

「元気」や「感謝」や「やる気」や「思いやり」などの「陽の気」がグルグル流れていなくてはいけません。
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「陽の気」に対して「陰の気」もあります。
「怠慢」「ねたみ」「陰気」「無気力」「自己中心」「無責任」などです。

陰と陽は裏と表なので、すぐに陽が陰に変わることもあります。

家族経営の農場では、家族の関係が直接に「気」に影響します。
夫婦喧嘩でもしようものなら、どんな人でも楽しくありません。
イライラしながら、口もきかずに目も合わせず、とにかく作業を終わらせるだけです。

そんな時には、まともな仕事はできません。
いやいやながらやる仕事は、ろくなことができません。

夫婦に限らず、嫁舅姑、農場長と従業員の間でも同じです。

多くの農場で「あなたの農場の問題は?」と聴くと「人間関係」という答えが返ってきます。

「元気」や「感謝」や「やる気」の「流れ」などの陽の気がしっかりまわっていないと、質の高い仕事はできません。

ところがこの「気」は目に見えないので、これが難しいのです。
目に見えれば、悪いところを直そうという気持ちになるのですが、目に見えないので、いいのか悪いのかがよくわかりません。

わからないと、「気」の流れをよくするにはどうすればいいのかも、わかりません。

気の流れは見えないので「感じる」練習をしなくてはいけません。
私なんかはよく感じれないのですが、妻は周りの人の「気」がよくわかります。

やはり観察力なのです。
人の言葉使いや話し方、顔色、目付き、目の力、動作などに出てくる変化を読み取れるかです。
読み取るには、普段よく見ていないと読み取れません。

「元気」や「感謝」や「やる気」や「思いやり」などの陽の気が農場の中をいつもグルグル流れているか、どこかで流れが停滞していないか、誰かのところで停滞していないか、農場の外まで発散しているか、こんな「気の流れ」の視点で農場を見ることは必要かもしれません。

農場内の、「元気」や「やる気」が滞らずスムーズに流れるためには、何をどのようにコントロールしなければいけないのか。

「元気」や「やる気」を増やすには、農場長や社長は何に気をつけなければいけないのか。
「気」を少なくしてしまう行動や言葉はどんなものがあるのか。
「元気」や「やる気」を持続して増やすにはどんな仕組みにするのかなど。


農場の中で特にしてはいけないことがあります、それは「ふてくされた態度」「いいかげんな挨拶」これらは農場の中の陽の気を逃がします。

ひとつのキーワードが「笑顔」です。
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# by agricoach | 2007-06-21 06:13 | トヨタ風「最強の社員」

「あたりまえのことを当たり前にやる」を記録から見てみると。


農場では、「記録をしっかりする」が大事だということはみんな知っています。

でも実際の多くの農場で、記録は充分ではありません。

基本的な繁殖の記録、乳量、乳質、体細胞の記録、病気の記録、治療の記録、作業の記録、お金の出入りの記録など記録をつけないといい経営はできないことは、昔からなんども言われています。

でもこの基本的な記録を毎日しっかりつけることは難しいです。

「あたりまえのことを当たり前にやる」農場では、毎日記録を取っています。

たとえば繁殖記録については、
毎日パソコンに記入し、毎日プリントアウトして成績をチェックします。

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上の写真はある農場で使っている日報です。
多くの会社では、その日にした仕事を日報としてまとめます。

でも他の農場では、ほとんど見る事はありません。

その日の受精した牛の番号や発情発見時刻、受精時刻、受精師、発情の状態、種牛名など。

分娩した牛の番号、分娩状況、分娩時刻など。

病気した牛の番号、発見時刻、状態、治療内容、対策など。

今日の作業内容、エサなどの変更の有無、添加物の利用の有無、他に農場内で起った事、反省点、明日の作業予定、目標などを記録しています。

繁殖データも毎日入力してプリントアウトし、チェックしています。

非常に基本的な、毎日確認するという作業が、実際の農場ではやられていないことが多いです。
毎日の作業に追われて、なにかわからないけど忙しくてついついケ確認を忘れてします。

治療しなければいけない牛や、妊娠鑑定しなければいけない牛がどの牛かがわかっていないと、実際の行動に移れません。

同じように、乾乳しなければいけない牛、移動しなければいけない牛、削蹄しなければいけない牛、除角しなければいけない牛など農場の中で、どの牛をどうするのかという作業を決めるためには、記録が最重要です。

こんなことは、当たり前でみんな知っています。
ところが多くの農場でそれをやっていないのです。


農場の管理表も役に立ちます。
1枚に1ヶ月。縦に日付を書いて、毎日1行づつ。
その日の乳量、朝と夕のエサの量、食べ残し、病気の牛の番号と病名、他にサイレージを変えたとか下痢が増えたとか、添加物を使ったとか、雨が続いたなど農場で起こったことを書きます。

これがあると、牛の状態があまり良くないときに、過去にさかのぼって原因を考えられます。

繁殖検診をして、どうも発情の状態や受胎が悪い時、2ヶ月前にやっていたサイロの場所や出来具合、購入乾草の質などを確認できると原因がわかりやすくなります。
それがわかると次の対策も打てます。

農場で何が起こっているのか、どう動けばいいのかを知るためには、とにかく記録がいるのです。

その記録を毎日付けることは、「当たり前のことを当たり前にやる」農場ではしっかりできています。
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# by agricoach | 2007-06-18 12:30 | トヨタ風「最強の社員」

「あたりまえのことを当たり前にやる」水槽編


水の管理。「きれいな水を飲みたい時に飲めるだけやる」ということは多くの農家が知っています。ところがそれがなかなか難しいのです。
「あたりまえのことを当たり前にやる」農場では、水槽の掃除は毎日しています。

掃除のされていないウオターカップでは、水垢がついているしエサの腐れが底に沈んでいます。
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農場は古い牛舎でも、水槽はきれいに掃除されており、苔やのりやエサの腐れは付いていません。
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牛舎の古い新しいは関係ありません。

古い牛舎でもしっかり手入れが行き届いていればまったく問題はないし、逆に新しい牛舎でも掃除されていなければ、問題が多く出ます。

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これは、ガスボンベで作った水槽です。
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中は毎日、掃除されています。

「牛舎さえ新しくすれば、成績はすごく上がる!」と思うのは、思い違いです。

「水はたっぷりと飲めないといけない」ことは最近の情報誌でよく話題にされています。

乳牛の場合、ウオターカップでは20秒で7リットル。
ところが多くの農場で、ウオーターカップのこの水量は出ません。
よく出るとことで、3リットルがせいぜいです。
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# by agricoach | 2007-06-17 05:01 | トヨタ風「最強の社員」

「あたりまえのことを当たり前にやる」をえさのほかの部分 2


同じようにカビを入れない点では。
牛が連動スタンチョンに入っているとき、スタンチョンの下のブロックの上にエサの残りや糞が溜まっていることがよくあります。

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ここに、糞などが溜まっているとカビが付きます。
いっぱい溜まってくると、それがエサの上に落ちてきます。

「あたりまえのことを当たり前にやる」農場では、えさを配る前の飼槽の掃除の時
この部分もよく掃除してからエサを配ります。

毎日していると少ししか溜まらないので、掃除も楽で箒で掃くくらいできれいになります。

掃除をしていないと、糞が固まって固くなりなかなか箒くらいでは取れません。
スコップでゴシゴシしないと取れないので時間がかかって面倒なのでなおさら掃除はしません。

サイレージを密封するビニールは、鳥や狸などによって穴を開けられたり、強い風で破れたりするとすぐに腐ってきます。

ロールされた草もラップが破れると中にカビがきます。

表面にカビが付いている時は、その部分を捨てますが、その下の見た目にきれいなところは農家を捨てません。
ところが実際は、目に見えないカビがないところでも、カビ毒が在ります。

一年中同じ管理をしているはずなのに、種が付きにくかったり、乳房炎が出やすかったりする農場では、エサの質の悪さによる影響の可能性が高いと思います。
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# by agricoach | 2007-06-16 05:38 | トヨタ風「最強の社員」

「あたりまえのことを当たり前にやる」をえさのほかの部分

「あたりまえのことを当たり前にやる」をえさのほかの部分で見てみると

いいエサをやる。つまり腐りかかったえさやカビの生えたエサ、カビや土や砂が混ざったエサなどをやってはいけないことを多くの農家が知っています。

では、現場ではどうでしょう?

サイレージは、サイロから取り出して空気にふれると腐りはじめます。

農場から遠くの距離にあるサイロからサイレージを取り出すとき、エサつくり(TMR)の便利さから前の日にサイロから取り出して次の日にエサを混ぜることがあります。

このサイレージは、完全に腐り始めています。
牛の食い込みも悪いし、繁殖成績も悪くなります。
サイロを取り出すときは、必ずその日に、エサを作る前にするのが条件です。

この「あたりまえ」も時には徹底されていません。


次に濃厚飼料。
多くの農場で濃厚飼料は飼料タンクに入れられています。

この飼料タンクの中は、特に夏場はカビが付いています。
内側の壁にほこりのように付いているのがカビです。
特にタンクが古くなると内側の表面がザラザラになりカビが付きやすくなります。
下の写真は、飼料タンクのエサの出口です。
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エサの出口を覗き込むと、びっしりカビが付いています。
「かびをエサに入れない」管理をしている農場では、

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このようにきれいな出口をしています。
普通こんなところを見ないので、農家は「うちのエサにはカビは入っていない」と思っていますが、本当かどうかはわかりません。

同じようにカビを入れない点では。
牛が連動スタンチョンに入っているとき、スタンチョンの下のブロックの上にエサの残りや糞が溜まっていることがよくあります。

ここに、糞などが溜まっているとカビが付きます。
いっぱい溜まってくると、それがエサの上に落ちてきます。
「あたりまえのことを当たり前にやる」農場では、えさを配る前の飼槽の掃除の時
この部分もよく掃除してからエサを配ります。
毎日していると少ししか溜まらないので、掃除も楽で箒で掃くくらいできれいになります。
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# by agricoach | 2007-06-12 22:01 | トヨタ風「最強の社員」

「あたりまえのことを当たり前にやる」サイレージ編 2

次に踏圧。

最近はバンカーサイロが多くなっています。

畑からワゴンに入れたトーモロコシをバンカーサイロに運び、中に入れます。

踏圧は、ローダーやトラクター、ユンボなどでしていますが、トーモロコシを高く山になるほど積むと踏圧がうまくできません。

多くのバンカーサイロで、上のほうから50cmほどは、うまく圧縮されていません。
特に上の角は、手でも取れるほど圧縮が悪いです。

圧縮が悪い部分のサイレージは空気が入り、いい発酵になっていません。

見た目には良く見えても、実際はよくないサイレージです。
下のほうの、固く締まった部分は、多くの場合問題はありません。

ただ、密閉するビニールが破れて、上部にカビが生えている時は、カビ毒は下まで滲みると言われています。

カビ毒を検査したいところなんですが、実際は検査料が高く(1つのカビの種類が1万円くらい、でカビの種類は、主なものでも10種類以上)検査はできません。

だから、見た目に良く締まっており、色も臭いも問題ないと思いたくなるのですが、実際はカビ毒が入っているかもしれません。

では、どれだけ圧縮すればいいのでしょうか?

それには、サイレージサンプラーがあります.a0054905_21585049.jpg

これでサンプルを取って、密度を調べるとわかります。
デーリージャパンの2007年5月号にサイレージの圧縮について詳しく書かれています。

「しっかり圧縮しなければいけない」とみんな知っていますが、じゃあどれだけ踏圧すればいいのか、どのようにすればいいなかは、人それぞれで違います。

「当たり前のことを当たり前にする」詰め込みかたは、トーモロコシサイレージがDM40%とすると1立方mあたり310kg以上の密度です。

ちょっと感覚的ですが、サイレージを取り出すとき、スコップで削らないと取れないほど固く締まっていれば、いい状態です。

それが、手でほぐせるくらいに圧縮が弱ければだめです。特に上の角はほとんど締まっていません。

ビニールを被せてタイヤなどで重石をしているサイロでは、上から50cmほどの深さは締まっていません。

私が今まで見た中で一番締まっていたのが、写真のサイロです。

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そこは、トランスバッグの中にシラス(南九州の火山灰)を詰めて、1つが800kgほどあるそうですが、それをビニールで密閉した後に載せています。
1列のサイロに20個ほど乗せています。

ここのサイロは上から20cmほどは締まっていませんが、その下は充分に締まっています。
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# by agricoach | 2007-06-08 21:36 | トヨタ風「最強の社員」


2冊目の本ができました。今回の本はイラストをいっぱい入れています。       メールは kagryt5297wexv@btvm.ne.jp まで。


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