哺乳瓶の穴
哺乳瓶の穴が小さいと子牛が大きくなるし誤嚥性肺炎がなくなる
北海道のトータルマネジメントサービスという獣医の診療所の情報誌から。
「へ~! こんなことがあるんだ!! 初めて聞いた!!」と思ったことです。
「ミルクは子牛に泡を噴かせながら飲ませなさい」
哺乳瓶の穴が小さいと子牛の発育がいいということです。
哺乳瓶の穴が小さいと、ミルクを飲む時に時間がかかります。一生懸命に吸う時に唾液が出ます。唾液がいっぱい出ると口の周りに泡がでます。
唾液の中には、ミルクの脂肪の消化酵素が入っています。それにパロチンという成長ホルモンも入っています。
唾液をいっぱい出すには、穴の小さい哺乳瓶で飲ますことです。バケツ哺乳では一気に飲んでしまい唾液が出る時間が短くなります。
穴の小さい哺乳瓶とは、ビンをひっくり返してミルクが出ない状態のことです。
添付のグラフは、古い試験ですが、バケツで飲ませると体重が1kg増えるのに15リットル必要なのに、1秒に3.6mlしか出ない哺乳瓶では6リットルで体重が1kg増えるという試験です。つまり、同じミルクの量なら、ゆっくり飲んだ方が体重が2倍くらい増えるということです。
1秒に3.6mlというのは、2リットルを10分くらいで飲むスピードです。
また、飲んだ後も子牛はもっと飲みたくて、バタバタとします。この時、哺乳瓶を吸わせておくと唾液が出ます。
哺乳瓶のゴムが劣化して穴が大きくなると、ミルクが一気に流れ出て誤嚥性肺炎の危険が高まります。
肺炎になると、子牛の発育が悪くなり、最悪の場合死亡します。セリに出しても二束三文です。
ミルクの入った哺乳瓶をひっくり返してミルクが、ダラダラと出るようなら穴が大きくなっています。
また、バケツ哺乳などはミルクが第1胃に流れ込んで、「第1胃腐敗症」という病気になりやすいです。